2012年9月14日 (金)

講演「火曜日の日本語教室、教える楽しさと苦しさ」

「自然を愛する皆さんの集い」にご来場の皆様、こんにちは。
常連の方も、今日はじめての方も、今日の午後のひととき、この昭和の香りのするレンガ屋さんのデラックスルームで、リラックスして、私のお話や、レンガ屋 さんのシュークリーム、大崎さんの「歌とお話し」を楽しんで頂けたらと思います。

・・・・で始まる、私の2年ぶりの講演(おはなし)。

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参加ご希望の方は、ケーキの準備の都合があるので、煉瓦屋さんに電話で予約してください。  
TEL 0182-33-2811

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2011年9月 7日 (水)

意外と知らない日本語のからくり -- んです

歯が痛いです。
歯が痛い
です。


彼は親切です。
彼は親切
です。


これは猫です。
これは猫
です。

「ん があるときと、ないときと、どう違いますか?
「んがあるときと、ないときと、どう違うですか?

「んです」の用法を
皆さんは、外国人に説明できますか?

2つの文を見た時、どんな感じがするか、自分自身の心境を観察してみてください。
 
●歯がいたいです。
●「ん」があるときと、ないときと、どう違いますか。
これらは、穏やかに語り、穏やかに質問しているように感じられませんか。

一方、
●歯がいたいんです。
●「ん」があるときと、ないときと、どう違うんですか。
これらは、しつこく訴え、しつこく質問しているように感じられませんか。

私が思うに
●歯がいたいです。 
は、「歯が痛い」という事実を述べていて、
それを聞いた相手は「あぁ、そうですか。だからどうしたの。」と思うだけです。

しかし
●歯がいたいんです。
は、「歯が痛いからなんとかしたい、なんとかしてくれ」という主張、要求が感じられます。
それを聞いた相手は「それは大変ですね」と同情したり、「歯医者に行ったらいいですよ」と助言したり、とにかく、なにかしなければ、という気分になります。

●「ん」があるときと、ないときと、どう違いますか。
は、先生が生徒に質問しているような感じ。
先生は答えをもう知っていて、生徒が答えることなんかどうでもいい、と思っている感じ。

●「ん」があるときと、ないときと、どう違うんですか。
は、答えがわからなくて、早く知りたい、早く疑問を解消してほしい、という焦燥感が感じられます。相手に対して、「早く答えろ、いったいどうなっているんだ」という強迫や無意識の非難を込めた言い方にも感じられます。

実は、文中に「んです」を使うときは、「状況を説明する」「強調する」という意識が働きます。

だから、会社で残業を命じられたときに
「あのう、今日は子供の誕生日なんですが・・・」
と言えば、それ以上言わなくても
「誕生日だから、残業しないで、早く帰宅したい」という状況が伝わります。

これがもし、
会社で残業を命じられたときに
「あのう、今日は子供の誕生日です」
とだけ言えば、「あぁ、そうですか。それはおめでとう」と返されて、「だからどうなの」という話になって、会話はストップ。

そうなると改めて
「子供の誕生日なので、残業しないで、早く帰宅したいんです」
と言わなければならず、そうすると「誕生日ぐらいで甘えんなよ」と態度を硬化させる上司もいるかもしれません。

下位にある人が、「~んですが・・・」によって、「状況を説明」し思いを「強調する」けれど、はっきりした要求を言葉に出さない場合、
相手は「空気を読む」とともに自分が「物わかりが良くて寛容である」ことを示したくて、「あぁ、そう。うん、言わなくてもわかるよ、じゃ残業はやらなくてもいいよ。」とやさしくなります。

一方で「残業しないで帰宅したい」とはっきりものを言った人に対し、上司は、自分の権威をガツンと示す必要を感じて、寛容ではなく頑固になってしまうのです。

最近は「空気を読める人、読めない人」いろいろ話題になりますが、空気を読んでわかってもらいたいならば、「んです」「んですが・・・」を使った文章を使うこと、話すときの態度も、へりくだって小声で言うようにすること、それぐらいの工夫はした方がいいですね。

暗黙にも無意識にも説明しないで、事実だけを言ってわかってもらおう、とすることこそ、相手に対する気配りが足りないと思います。

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意外と知らない日本語のからくり -- and の言い方

英語の and、日本語では

cat and dog and pig
ねこ  いぬ  ブタ
この場合の and は「と」になる。

big and tall and red
おおきい と たかい と あかい ・・・「と」を使うと変だ!
おおきくて たかくて あかい
この場合の and は「くて」になる。

strange and free and necessary
へん と じゆう と ひつよう ・・・「と」を使うと変だ!
へん じゆう ひつような
この場合の and は「で」になる。

look and eat and talk
みる と たべる と はなす ・・・「と」を使うと変だ!
 たべ はなす
たり たべたり はなしたり
この場合の and は 「て」や「たり」になる。

英語の and が、日本語では「と」「くて」「で」「て」「たり」になります。

さぁ、大変!
外国人は日本語を話すとき、andのために、どの日本語を使ったらいいのでしょう。
「見て食べて話す」と「見たり食べたり話したり」の違いは何なんでしょう。

皆さんは、外国人に説明できますか?

答え

1)名詞と名詞を結合するときは「と」。
  例えば「猫と犬」

2)イ形容詞とイ形容詞を結合するときは「くて」。
  例えば「おおきくて丸い」

3)ナ形容詞とナ形容詞を結合するときは「で」。
  例えば「親切 で 上手」

4)動詞と動詞を発生時間順に正確に並べるときは「て」。
  例えば「起きて 朝食を食べて 学校に行って・・」
  主な動作を例示する場合は「たり」。
 例えば「日曜日は映画を見たり友達と会ったり」

では、
 おいしいし、やすいし、たのしいし
のように「し」で結合するのは、どんな場合でしょう?

答え -- 理由をならべる場合。

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横手市のボランティア日本語教室(火曜日、Y2プラザ)

 言葉もわからず外国で暮らすことはどんなに大変なことか・・・。
 でも、日本が好きで、チャレンジ精神をもって日本に滞在している外国人がたくさんいます。

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 大都市や観光地に滞在できる外国人はラッキーかもしれませんが、私の住む秋田県横手市のような地味~な町に滞在する人は大変です。

 友達や知り合いと出会う機会が少なく、遊ぶ場所も食事できる店も限られています。心を洗い流すような芸術文化に触れる機会などほとんどありません。

 日本語を学びたくても周りが秋田弁では学ぶ意欲も試す意欲も失ってしまいます。しかも、一言「おはようございます」などの日本語を発しただけで「あやや、まんず、日本語上手だごど」と大げさにほめられて、それ以上の会話が成り立ちません。なにしろ横手は、「ほめごろし」による「あしひっぱり」が風土病となっている土地なのです。

 地域との連携がとれていない状態で、いざ病気になったり、災害に見舞われたり、停電、断水、ガソリンやスーパーの品不足などが発生すると、外国人の居住者は途方にくれてしまうでしょう。それどころか、寒い時期に灯油がない、という事態になれば、生命の危険にもさらされます。

 ですから、日本語がわからない外国人に日本語を教え、地域との連携をつくることは、国際交流や教育の問題ではなく、人権問題、生死にかかわる問題だと、私はとらえています。
 これは、ロシア語がわからず、知り合いのいないロシアで7年近く暮らした私自身の体験からもいえることです。

 私は、週10時間、月40時間ほどをボランティア活動や社会活動に費やすことにしていますが、2008年に個人的に始めた外国人向けの日本語教育が、今年の初めには、それだけで週10時間を超すほどになり、更に学習希望者が増えたので、個人教授をやめてグループ活動を始めることにしました。

 2011年4月、横手駅前の交流施設Y2(わいわい)プラザの開所を機に、所属していた「わぴえ、秋田県国際交流をすすめる女性の会」の協力を得て、  「わぴえボランティア日本語教室」を立ち上げました。

 

「わぴえボランティア日本語教室」では、毎週火曜日、17時から20時、横手駅前のY2プラザ3階のフリースペースで、横手市在住の外国人に日本語を教えるとともに、彼らの生活を支える活動をしています。

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 例えば、外国人の、「生活会話ができるようになりたい」「日本語能力試験に合格したい」という要望に合わせたカリキュラムで日本語を教えたり、「宅急便の送り方がわからない」「病院に行きたいけど言葉が・・・」という困りごとに手を貸したりします。

 ボランティア日本語教師には、人助けではなく、役に立つためでもなく、自分自身が楽しいから活動するようお願いしています。そういう意味のボランティア(自発的)活動です。

 しかし実際、日本語の知識がなければ指導はできません。教室では、日本語教師経験者の私が、未経験の教師ボランティアに「日本語の教え方」を伝授します。

 自ら学ぶ意欲があり、継続して活動が可能な日本語教師ボランティアを常時募集し、いざというときに外国人の生活支援ができるよう、活動を継続していくことが今の目標です。

Jclass

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